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【はれたり くもったり】

〈第2回〉
「雨の日はユウウツ」
よくこんな言葉を聞きます。また、今のような季節の変わり目には体調を崩す人も多く、心理相談の件数も多くなります。
考えてみると、昔は季節の変化や天候の変化にあわせて日常生活のすごし方も変えることが多かったのではないでしょうか。しかし現在の日本社会では、その日の天気や気温を気にせず働くことができたり(働かなければならなかったり)、また活動する時間もまちまちで、昼過ぎから夜遅くまでだったり、特別な職業でなくても夜中から朝までというのもあったりします。南の島のナントカ大王のように、♪〜朝日の前に起きてきて、夕日の前に寝てしまう〜♪とか、♪〜風が吹いたら遅刻して、雨が降ったらお休みで〜♪というわけにはいきません。
私の友人に、天気予報より先に台風が予知できるという人がいます。台風が近づくと頭が痛くなったり気分が悪くなったりして、気分も抑うつ的になるのだそうです。本人によると、たぶん身体が気圧の微妙な変化を感じて反応しているのだろうということだったのですが、皆さんの中にもこういう人いませんか?例えば、年配の方や過去に関節を痛めたことのある人が、雨の前になると関節がうずくとかいうのはよく聞く話です。
もともと人間は、自然の一部としての生命活動体で、その時の天気や季節にあわせて行動していました。ということは、現代の “異常な”生活リズムのなかで、さまざまな反応(症状)を示すのは、むしろ“正常”なことなのではないでしょうか?そう考えると、「何だかよくわからないけど今日はイライラする」とか「悲しいこともないのに気分が沈んでしまう」というのは、場合によっては当然のことかもしれません。
「いったい何のストレスが?」とか難しいことを考える前に、すべてはお天とう様のせいにして、沈んでいるならそれなりに、そのときの気分を味わってみるのもひとつかなという気もします。いつも前向きで元気ハツラツなんてありえないですし。「季節や天気に敏感な人」のほうが「トレンドに敏感な人」より感性豊かな感じがすると思うのは私だけでしょうか?
平成15年7月
臨床心理士 森しのぶ
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